honkoma Journal / 業務設計

AIで財務管理を仕組み化。freee・Codexでカード利用と資金繰りを毎週確認する方法

honkomaの実運用をもとに、freee・UPSIDER・Codex・OpenClawでカード利用、月末の資金繰り、管理PLを週次レポートにする流れを図解。Slack・メールへの配信と、人が確認する範囲を紹介します。

濃紺と青の背景に代表・林の写真と「財務をAIで見える化」「支出と資金繰りを、毎週確認」の文字

honkomaでは、freeeに同期された銀行・カードのデータをもとに、カード利用実績と今後の資金繰りを毎週レポートで受け取っています。Codexで集計の仕組みを作り、確認すべき数字がSlackやメールに届くようにしています。

僕がやりたいのは、数字を集める作業に追われることではなく、その数字を見て次の行動を決めることです。今回は、実際に使っているツールと、どこを自動化し、どこを人が確認しているのかを紹介します。

「何に使ったか」はSlack。「この先いくら残るか」はメール

毎週月曜日、役割の違う2種類のレポートが届きます。

Slackに届くのは、前週のカード利用をまとめたレポートです。純支出、AI利用料、利用件数、前週比、支出先別やカード別の内訳が画像で届きます。さらに、重複利用の候補や、支出が急増した項目など、確認すべきポイントも並びます。

「いくら使ったか」に加えて、「どこを確かめればいいか」まで手元に届くのが、このレポートの役割です。

カード利用の週次レポート。金額・比率・個人名・口座名を伏せた公開用の再構成図
実際のレポートの項目を抜粋・再構成。金額や比率、個人名、口座名は掲載していません。

もう1つは、メールに届く「週次キャッシュ・PL」です。こちらでは月末に現金がいくら残りそうか、売上と費用はどうなりそうかを見ます。PLは、売上・費用・利益を整理した表のことです。

AIが定期的に作るレポートは、届くだけでは読まなくなることがあります。そこで、添付ファイルを開かなくても要点が見えるよう、メール本文そのものをHTMLで整えています。

最初に月末残高見込を大きく表示し、現在残高、月末までの入金・出金予定、管理PL、13週先までの残高の見通しを並べます。AI・GPU費や継続SaaS、前回との差分、確認事項もまとめ、詳しい数字はGoogle Drive上のExcel形式の表で確認できるようにしています。

月末キャッシュと管理PLのメール。金額を伏せた公開用の再構成図
受信したメールの項目をもとに再構成。実際の残高・売上・費用・社内リンクは非公開です。

Codexで作り、OpenClawで毎週動かす

この運用の中心は、Codexで作成・調整した集計プログラムです。Mac mini上のOpenClawで定期実行し、レポートを届ける構成にしています。集計や条件に沿った分類は、作ったプログラムが担当します。

ツール 役割
Codex 集計・分類・レポート作成プログラムの作成と調整
OpenClaw・Mac mini 決まった時刻にプログラムを動かす
freee・UPSIDER・銀行 freee経由で、同期済みの銀行残高やカード明細、請求データを取得
Gmail 支払依頼メールから、入出金予定の確認候補を抽出
Slack・メール カード利用画像と、月末見通しのHTMLレポートを受け取る
Google Drive 詳細な数字を確認するExcel形式の表を保管

まずfreeeの参照APIからデータを集め、Gmailの支払依頼候補や、確認済みの入出金予定を合わせます。重複や継続費の扱いを整理してから、Slack用の画像とメール本文を作る流れです。

データ収集、ルールによる集計、定期配信、人による確認の4段階を示す図
銀行残高の起点はfreeeに同期された情報です。同期日も確認し、常に最新の残高とは限らない前提で使います。

自動化しても、人が確かめるところは残す

月末の現金残高は、基本的に次のように考えています。

同期時点の残高 + 残高に未反映の確認済み入金 − 同じ条件の出金(いずれも月末まで)

同期日と入出金予定日を照合し、すでに残高へ反映された分を二重に数えないようにします。同期が遅れている場合は、その後の入出金に抜けがないかも確認します。

一方、管理PLは売上や費用を発生した月で見ます。たとえば今月の売上でも、入金が来月なら今月の現金は増えません。利益の見通しと、手元に残る現金の見通しを分けることが大切です。

予定の取り込みにもルールがあります。未確認の請求書や売掛金を、そのまま入金見込に足すことはしていません。確認済みの対象を、発生月と入金予定日に分けて反映します。Gmailから抽出した支払依頼も候補として扱い、金額や期日を確かめてから予定に入れます。

支払日が未設定のものは、残高見通しから外し、別に注意表示します。だから僕が見るべきなのは、大きく表示された残高だけではありません。「まだ計算に入っていない支払いはないか」まで確認する必要があります。

支出の性質も分けています。返金、単発購入、年払い、毎月のSaaS、従量制のGPU費を一律に扱うと、来月の見通しを読み違えやすくなります。GPU費の月末見込には経過日数による推計も含まれます。これらは経営管理用の見込値で、決算や税務申告の確定値ではありません。

カードの重複や急増も、あくまで「確認候補」です。領収書や利用目的を見て、二重請求なのか、必要な支出なのかを人が確かめます。Amazon欄もカード明細をまとめたものなので、購入内容は注文履歴などと照合します。

取得状態も確認します。今回のカードレポートでは、freee参照APIは正常でしたが、UPSIDERの閲覧確認は「要確認」と表示されていました。データの集計結果と取得経路の状態を分けて見ることで、どこを確かめる必要があるのかが分かります。

毎週届くことで、見直しの行動につながる

僕は以前のXの投稿で、払いっぱなしになっていたKimiの契約に気づき、解約したことを書きました。

会社でいろいろなツールを試していると、使わなくなった契約や、少しずつ増える支出が出てきます。毎週決まった形で数字が届けば、見直すきっかけをつくれます。

このレポート作成のフローに、銀行送金や契約解約の処理は含まれていません。レポートを受け取り、何を続けるか、何をやめるか、どの予定を確認するかは別に判断します。

面倒な集計を頼めることで、行動への障壁は下がります。ただ、最終チェックや人のマネジメントは僕の仕事として残ります。判断に必要な材料が定期的に揃うことに、この仕組みの価値があると感じています。

最初は、カード明細を週1回届けるところから

同じような取り組みを始めるなら、まずは前週のカード明細と支出先ごとの合計を、自分が普段見る場所へ届ける形から始められます。

そこで分類や確認のルールを整え、次に月末の現金見通し、管理PLへと広げていく。銀行残高や将来の予定まで扱う場合には、同期の遅れ、支払日の未設定、二重計上にも対応が必要です。

大事なのは、レポートを作って終わりにしないことです。毎週、確認する数字と、次に取る行動が分かる状態をつくる。 Codexを使うことで、こうした自社向けの仕組みづくりにも取り組めます。

honkomaでは、経営課題を整理し、AIを使って日々の業務に組み込む支援をしています。財務データの可視化や、社内レポートの仕組み化も、その一例です。

業務の切り分けはバックオフィスのAI活用を、AI支出の見直しはAIモデルのコスト管理も参考にしてください。

自社の財務データの可視化やレポートの仕組み化は、AI導入・伴走支援についてご相談ください。

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