honkoma Journal / 業務設計

会社のサイトを外から見て分かること|PHP 7.4の例と確かめ方

外から見える範囲だけで、ある会社のサイトが、2022年にセキュリティ修正の終わったPHP 7.4の版の情報を返していました。表示されていることと更新されていることの違い、自分で確かめられる5つのサイン、保守会社への聞き方、静的なサイトに移すという選択肢をまとめました。

ネイビーの背景に「会社のサイトを外から見て分かること」の文字と、ブラウザとサーバーの図、「PHP 7.4 セキュリティ修正 2022年11月終了」の札

ある会社のサイトを、外から見てみました。ログインはしていません。誰でもブラウザで見られる範囲だけです。

その範囲で、サーバーが「PHP 7.4.14」という版の情報を返していることが分かりました。

診断メモの一部。PHP 7.4.14 を名乗っていたことが書かれている
実際の診断メモの一部です。会社とサイトが分かる部分は伏せています。

PHP は、サイトを動かしているプログラムの一つです。7.4 という版は、2022年11月にセキュリティの修正が終わっています。それ以降に見つかった不具合は、この版では直されません。また 7.4.14 は2021年1月に出た版です。返ってきた情報のとおりなら、7.4 の最後の版までに出た19回の更新も当たっていないことになります。

サイト自体は、ふつうに表示されていました。見た目に変わりがないので、社内で気づくきっかけはなかなかありません。

この記事では、そのとき分かったことと、自分の会社のサイトで同じことを確かめる方法をまとめます。

「表示されている」と「更新されている」は別のこと

サイトは、古いプログラムのままでもふつうに表示されます。表示されているかどうかと、修正が届いているかどうかは、別の話です。

版の情報が外から見えていると、その版にどんな不具合が残っていそうかを、外の人でも調べられます。修正の止まった版では、見つかった不具合がそのまま残ります。

会社のサイトは、お客様だけでなく、取引先や採用の候補者も見ています。取引先によっては、発注の前にセキュリティの確認を求められることもあります。今どうなっているかを一度知っておくと、聞かれたときにも落ち着いて答えられます。

これは、今の制作会社や保守会社を責める話ではありません。保守の契約にどこまで含まれているかは、会社ごとに違います。まずは、自分のサイトの今の状態を知るところからです。

自分で確かめられる5つのサイン

次のどれかに当てはまったら、一度中身を見てみるきっかけになります。

  • フッターの「©」が何年も前の年のまま
  • ブラウザに「保護されていない通信」と出る
  • 最後にお知らせを更新したのがいつか、思い出せない
  • 毎月の保守費に、どんな作業が入っているか知らない
  • スマホで開くと、表示が遅い・崩れる

当てはまったら、今の制作会社・保守会社に、次のように聞いてみてください。

  • 「サイトを動かしている PHP の版と、そのサポートが終わる日を教えてください」
  • 「毎月の保守費には、どの更新作業が入っていますか」
  • 「サーバーやプログラムを最後に更新したのはいつですか」

答えがすぐに返ってくれば、それで安心できます。すぐに分からないと言われたら、確認をお願いしておくと、次の更新の相談がしやすくなります。

自分で調べる時間がとれない場合は、honkoma でも外から見える範囲で確かめています。

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WordPress などから、静的なサイトに移すと何が変わるか

古いプログラムへの対応は、版を新しくする方法と、サイトのしくみごと見直す方法の2つがあります。後者のひとつが、静的なサイトに移すことです。

WordPress のようなしくみは、ページが開かれるたびに、サーバーの上でプログラムが動いてページを組み立てます。静的なサイトは、完成したページを用意しておき、そのまま届けます。置き場所には Cloudflare(世界中で使われている配信の仕組み)のようなサービスを使います。

移すと、主に次の点が変わります。

  • 更新に追われにくい:本体やプラグイン(あとから足す追加機能)の更新を気にする必要がなくなり、サーバー代や保守費も下がりやすくなります。
  • 攻撃される入口が少ない:ページを開くたびに動くプログラムや、外から入れる管理画面がないので、狙われる場所が減ります。
  • 表示が速くなりやすい:完成したページを届けるだけなので、スマホでも開きやすくなります。
  • 管理画面がなくても、更新はできる:「採用のお知らせを1本追加して」のように、AIにふだんの言葉で頼んで記事を足せます。

会員ページのように、その場で動く機能が多いサイトには向きません。お問い合わせフォームくらいなら、静的なサイトでも置けます。

物流会社A社の例

冒頭の会社とは別の、honkoma が診断してサイトを移した会社の例です。

診断では、サイトを動かすプログラム(PHP)が、2020年11月にセキュリティ更新が終わった版のままでした。検索エンジンにページの一覧を知らせるファイル(サイトマップ)もありませんでした。

約490本のブログ記事と採用ページを含むサイト全体を、Cloudflare へ移しました。見た目はほぼそのままで、採用の記事などはAIに話しかけて追加する形にしています。旧サイトのURL 913件は、すべて新しいサイトで開けます。リンク切れは0件です。

外から見える範囲で、サイトを確かめます

担当者が実際にサイトを開いて、次の5つを確かめます。結果は2営業日以内に、LINE かメールのご希望の方法でお送りします。

  • 通信の暗号化と証明書の期限
  • サーバーやサイトを動かすプログラムの古さ(外に出ている情報から)
  • スマホでの表示
  • 更新が止まっていないか
  • 検索に出るための基本の設定

見るのは外から誰でも見られる範囲だけです。ログインや管理画面のパスワードは要りません。入力はサイトのURL・会社名・お名前・メールと、ご希望の連絡方法だけです。

気になる点があれば、今の保守会社に確認するときの聞き方も添えます。外から見える範囲の確認なので、安全を保証するものではありません。費用はいただきません。

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追伸

PHP 7.4 のセキュリティ修正が終わってから、まもなく4年になります。気になったときに、上の3つの質問を今の保守会社に聞いてみてください。それだけでも、サイトの今の状態がかなり分かります。

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